フリーランスで最近Web制作のお仕事が増えてきました。その経緯を書き起こしてみます。

2013年からフリーランスでWeb制作のお仕事をさせてもらっております。

そもそものきっかけは、求職者支援訓練で半年間Webデザインの講座を受けた後に知り合いのコネで無理やり就職した会社が半年でWeb制作事業部解体となり、当時のお客様をそのまま引き継いだことからだったのですが。
最初はお仕事が増えずに大変でした。とはいえ、子供がまだ小さく手が掛かり、Web業界での経験もまだ浅く、どこかの会社でフルタイムで働くことが非常に厳しかったため、仕方なくフリーランスになったという状況でした。

実は求職者支援訓練の事務を当時していた方とFacebookでつながっていたのですが、フリーランスになってすぐに「お仕事の紹介があるからやってみませんか」とお声かけいただきました。
とある大学のWebサイトのリニューアル案件で、アクセシビリティにも対応の必要がありました。前職で中古PC販売の受注コールセンターに勤めていたときに目の見えないお客様から「そちらで売っているPCは手持ちのスクリーンリーダーのソフトに対応しているか」というお問合せを受けたことでアクセシビリティの概念を知ったのですが、そのリニューアル案件の話をいただいた会社に訪問した際に代表の方が色弱ということで、実際にスクリーンリーダーを使ってWebサイトを閲覧しているところを見せてくださいました。
こうした経験があったため、それ以降どんな案件でも出来るだけアクセシビリティを考慮したコードを書くよう心がけています。(デザインによってどうしても実現できない箇所がある場合も残念ながら多いですが。)

その後いくつか紹介をもらいながらWeb制作を受注していくなかで、プログラミングに興味を持ち、最初の求職者支援訓練から2年の期間を経て、今度は職業訓練で4ヶ月間のRubyの講座を受講しました。
当時はRubyエンジニアになる気満々だったのですが、ちょうどそのタイミングでご縁のあった方から「友人のWeb制作会社がデザイナーを探している」とお話をいただき、面談してもらうことに。
立ち位置としてはフリーランスのまま、インハウスで週4日そちらの会社でコーディングやSEO、アクセス解析などの業務を行うようになりました。
その会社とは今も在宅で継続的にお仕事をさせていただいております。

最初に受講した求職者支援訓練で学んだことは基礎的なHTMLとCSSのコーディング、IllustratorやPhotoshopの使い方、当時まだギリギリ需要のあったFlashでの動画制作、それにデッサンやスケッチといった内容でした。なので、SassやJavascriptやjQueryやPHPやWordPressのテーマ構築は全部その後独学で覚えました。技術書もたくさん買って読みましたが、Web制作の仕事では検索力も必須のスキルですね(笑)。

というわけで、私のWeb制作歴における講師の大部分はGoogle先生が担っているのですが、「他の人たちはどんなふうに学んでるんだろう」「他の会社ではどうやって制作しているんだろう」ということがどんどん気になってくるようになりました。
「検索で出てくる情報を提供してくれているのはスキルの高い人ばかり。こんなすごい人たちがあちこちにゴロゴロ転がっている業界で、Webの技術も次々に新しくなっていく。このままぬるま湯に浸かっていたら、そのうちフリーランスとしてのお仕事が失くなるかも・・・」
割と切実に肌身でそう感じておりました。今後フリーランスで続けるのが難しくなったとしても、自分自身も年齢を重ねていくので、年を追うごとに再就職は厳しくなるに違いない。子どもたちの教育費は成長に従ってどんどん掛かるようになる。そうすると、より単価の高いお仕事を貰い続けられるようスキルを上げるしかないなぁと。

そこで、ちょうど一年くらい前から、Webの勉強会や交流会に顔を出すようになりました。
それまでも気にはなっていたものの、子どもの世話であまり家を空けられなかったことと、人見知りなので知らない人ばかりの場所に入っていくのが怖くて躊躇していたんです。でも、子どもたちも家で留守番できるくらいまで成長してきたので、「よし・・・人見知りばかりしていてもしょうがないし、行ってみよう!」と一念発起して、そのときちょうど参加者募集をしていた「CSS Nite in Fukuoka, vol.11」に申し込みをしました。
こうした勉強会に参加するのは初めてで、セミナーの内容やその場の空気など大変刺激的でした。また、セミナー終了後に懇親会があり、ドキドキしながら参加してみると、そこで出会った皆さんと名刺交換をしたりFacebookを教えあったりして、今まで疎遠だった福岡のWeb業界の人たちとの繋がりが広まりました。

CSS Niteへの参加後ほどなくして、そのとき繋がった方のFacebookの投稿で知った株式会社リクトさん主催の「第8回ウェブ屋さん交流会」に参加し、更に知り合いが増えました。

一番大きかったのは「サト研(仮)」との出会いです。
福岡のサト研は10年くらい続いているコミュニティで月に1回くらいのペースで開催されており、参加者がアンカンファレンス方式でワイワイとトークを繰り広げています。毎回テーマを変えながら行われるので、そのときそのときで参加者の顔ぶれが違い、フリーランス・Web制作会社で働いている人・会社経営している人・これからWeb業界で働きたい人など様々な方と出会うことができます。
サト研も、現在運営をしている安藤さんと「ウェブ屋さん交流会」でご挨拶したのがきっかけで参加するようになりました。あまり堅苦しい場ではないので居心地がよく、今ではほぼ毎回参加しています。(安藤さんのご趣味は釣りということで、たまたまご近所に住んでいるお陰でたまに新鮮なお刺身のお裾分けがやってきます(笑)。いつもありがとうございます!)

このような勉強会や交流会に参加していると、名刺交換した方からときどき「うちの会社に訪問してみませんか?」とか「今コーディングの案件があるんだけど請けられますか?」というご連絡が来るようになりました。実際にお引き受けしてお仕事に繋がったときは本当に嬉しかったですし、またお仕事を振ってもらえるよう精一杯対応させていただきました。

他にも、クラウドソーシングのサービスを利用したことがきっかけで制作会社様からのお仕事をお引き受けし、現在も同じところより継続的にコーディング業務を頂いております。
その制作会社は山口県の会社なのですが、代表の方が昨日福岡にお見えになられ、お時間があるということで初めてオフラインでお会いできました。ご挨拶のみと思っていたら今後の案件のお話にもなり、非常にありがたく感じております。

こうして振り返ってみると、現在フリーランスとしてお仕事が増えてきたのは全て、今まで出会ってきた方々との繋がりがあってこそなのだなぁと改めて思います。普段から技術向上のために情報収拾とたゆまぬ努力を行い、色んな人とお知り合いになれる場に積極的に足を運び、戴いたお仕事を大切にこなすことを続けていると、塵も積もって形になるものですね。
ただ、ここまで続けてきた中で辛抱しなければならない時期も何度もあったので、決して「フリーランスは良いよ!」とお勧めはできませんが。。。

ちなみに、私が今一番関心があるのはアクセシビリティについてです。今後の目標としては、アクセシビリティについての知識と理解を一層深めて、企業などのWebサイトのアクセシビリティ対応に当たる機会を増やしたいと考えています。最近はアクセシビリティについての勉強会をよく見かけるようになってきたので、こうした勉強会にもまたどんどん参加していく予定です。(このサイトもまだアクセシビリティ対応できていないところが多々あるため、またそのうち時間のある時に改修しないとですね汗)

つらつらと長くなりましたが、もしも今Web業界に興味があって、いつかフリーランスで働きたいとお考えの方がこの記事を読まれていらっしゃいましたら、少しでも参考になれば幸いです。
また、お住いの都市によってはWeb業界の勉強会や交流会が活発に行われているところもあるので、Connpassなどで探してみられると良いかと思います。