クラウドファンディングはコツさえ抑えれば必ず成功に導ける

先日、ホームページのリニューアルをご依頼いただいているクライアント様からご相談が。
「今の事業でいろいろ新しい仕掛けを考えているのでクラウドファンディングを行なってみたいんだけど、誰か詳しい人いる?」

クライアント様は私にWeb制作の仕事を頼んでいるわけですが、何のためにWebサイトを制作するかというと、結局のところは集客をして収益に繋げるのが目的です。だからWeb制作以外にマーケティングなどのご相談に乗ることも多く、私自身で不足する部分は周りの人脈をご紹介することもあります。

クライアント様からお話を聞いて真っ先に頭に浮かんだのが高校時代の同級生。元々司会業をしていて、そこから人材育成・コミュニケーションの専門家として独立した才色兼備の女性が、クラウドファンディングを成功させるコンサルタントとして講演会で登壇するなど活躍しています。ご相談を受けてすぐ彼女に連絡を取ってみたところ、快く相談を引き受けてくれました。
今回はそのお二人を引き合わせるために私も同席した際に、話を聞いていて「なるほどこうすれば確実にクラウドファンディングがうまくいくんだな」と思ったことを書きとどめてみます。

クラウドファンディングで失敗する人

クラウドファンディングをする目的は事業資金の調達です。クラウドファンディングをやってみたいと思ったら、まずはCAMPFIREMakuakeのようなクラウドファンディングサービスに登録して、必要な資金を目標金額に設定して募集を開始し、SNSなどで告知をする流れになるのではないでしょうか。

「え?それで何かいけないの?」と疑問を持たれましたか?
流れとしては確かにそうなのですが、上記のことをただそのままやっただけでは、残念ながらうまくいく確率は低いようです。
最初から最後まで必死の形相で一所懸命告知をし続けて、それでも注目を集められなければなかなか目標金額に到達するのは難しいかもしれません。
商品やサービス、アイデア、主催者の人柄、全てに自信があったとしても、それだけで皆んなに良いものを知ってもらえるほど世間は甘くないのです。
更に恐ろしいことに、一度クラウドファンディングを行うと、万一失敗して全然資金が調達できなかったときに、ずっとその失敗した募集ページが残り続けるため、検索して募集ページに辿り着くたびに「あのプロジェクトは失敗したんだね」という不名誉なレッテルが貼られてしまうことも・・・。

クラウドファンディングで大事なほんのちょっとしたコツ

クラウドファンディング成功の鍵はズバリ、世間からどれだけ注目を集めることができるかです。
では、どんな募集が注目を集めるのでしょうか。

サービス内容が良い?アイデアが斬新?公共性がある?
いえいえ、それはクラウドファンディングを考えるなら前提条件ですよね。

実際にクラウドファンディングの募集を見たことがある人ならわかるはず。それは、募集開始直後にどれだけ資金を調達できたかということに尽きます。

募集開始してすぐに支援の数が伸びると、利用しているクラウドファンディングサービスのサイトで「人気急上昇のプロジェクト」などという形で目立つように紹介されます。要は、人気のプロジェクトとして紹介されるように、募集開始とほぼ同時くらいの勢いで支援者を集めれば良いのです。
ではどうするか?
簡単ですね。募集開始前に、自分の身の回りの人脈にあらかじめ支援をしてくれるように声を掛けておくのです。
これからやっていこうとするプロジェクトを一番応援してくれるのは、やはり身近なつながりの友達。「今度クラウドファンディングでこんなプロジェクトをするからぜひ協力してほしい」を呼びかければ、それまでに努力してきた姿を知っていれば知っているほど、周りの人は応援したくなるものです。資金集めをしたいサービスの内容が魅力的なものであればなおさら!
まずは募集開始前にしっかり根回しの準備期間を設けて、直接口で伝えるなりFacebookを活用するなりして協力者を募り、募集開始直後に一気に支援数が伸びるようにします。この初動がクラウドファンディングではとても大切です。ここがうまく出来ていると、プロジェクトを成功に導くのがかなり楽になります。目安としては、募集開始直後の段階で一気に目標金額の3分の1くらいの支援が集まるようにするのが良いとのことです。

クラウドファンディング募集開始前に支援者を巻き込もう

クラウドファンディングで支援する側の人は、プロジェクトのファンであると同時に、そのプロジェクトに何らかの見返りを求めています。そのリターンが魅力的なものであるほど、「支援してみようかな」という気持ちになるのは当然。それではどんなものが支援者に喜ばれるのか?これはプロジェクトによってそれぞれ違うので、どんなものが良いのかは頭を悩ますところですね。それなら支援者に直接どんなリターンを希望するのか聞いてみるのもひとつの手です。

募集を開始する前にあらかじめ支援してほしいと呼びかけたら、そのプロジェクトの支援者専用のFacebookグループを作ると、支援者の生の声を聞くことができます。そのグループ内でプロジェクトの趣旨や活動報告、今後の予定をお知らせするほか、プロジェクトのリターンはどんなものが嬉しいかを呼びかけると、支援者が声を届けてくれます。そのグループの中でワイワイ話し合うことができたら、支援者もプロジェクトに参加しているという実感を得られ、更にファンになってもらえます。グループの人数が目標の3分の1に達した時点でクラウドファンディングサービスにて募集を開始するということにしておけば、募集する側も準備の目安となります。


クラウドファンディングは初速が大切です!やみくもにスタートするのではなく、前段階の準備として人集めをしっかり行なえば、成功の確率をかなり上げることができます。
私の同級生はクラウドファンディングを成功に導くため実際にどんな準備をやっていくかをケースに合わせてコンサルティングしており、他にもアイデアを色々打ち出してくれるようなので、クライアント様はコンサルをお願いしていました。
クラウドファンディングは資金集めをするだけでなく、クラウドファンディングすること自体がPRになったり、サービスのコアなファンを作ったりすることができたりするなど、活用次第でビジネスとマーケティングの可能性を加速的に広めてくれます。これから事業を拡大させる手段のひとつとして考えてみるのも良いですね。